尾崎三吉著「ポートレートの写し方【その45】」(1939)

1939(昭和14)年9月にアルス社から出版された尾崎三吉著「ポートレートの写し方」より作品45です。「伊豆半島の南端石廊崎の燈臺附近。伊豆東海岸をバスで下田で一泊した翌日,カラリと晴れたよい天氣に急に石廊崎までゆく事にした。バスの中で見られる沿道の南國風なローカルカラーが,都會に住む私達にはよき背景ともなり,また珍しくもある。石廊崎は半島の南端にあつて,洋々たる太平洋に面した絶景。黒潮に向ふ可愛いゝ白堊の姿は油繪そつくりだ。燈臺を見下す草原でその美しさに見惚れてゐた彼女,暗い中に白い燈臺,きつとよい畫になると思つた。」
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