尾崎三吉著「ポートレートの写し方【その15】」(1939)

1939(昭和14)年9月にアルス社から出版された尾崎三吉著「ポートレートの写し方」より作品15です。「五月の薫風にのつて音もなく肩先にふれた柳の小枝を,誘はれるやうに何氣なく手に持つた女の姿もよい,彼女のつくるポーズの單調さを破つて呉れるのだ。簾のやうに幾本も幾本も下つた柳の枝も立派な背景になる。中々味なものである。日本趣味にも西洋趣味にも何れにもよくマッチしてくれて,五月の背景の一つとして見逃せないものだと思ふ。」
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