建築寫眞類聚「書齋と應接の構成[38]」(1932)

1932(昭和7)年7月に発行された建築寫眞類聚・第八期・第九輯「書齊と應接の構成」(洪洋社)より、「應接二題」(オットー・ツォーリンゲル、ヨゼフ・ホフマン)です。「上圖、柔かい上品な家具と、壁畫の畫風との對立に好き嫌ひはあらうが、壁面の一部、天井から床へ縦に貫く照明装置や、其隅の氣のきいた小棚などに新しい手法を見せてゐる。下圖、壁面の奇効的な装飾意匠に案外嫌味にならず、部屋の空氣に融けあつて見えるのは、天井から垂下する大きな電燈のおかげかも知れぬ。我々の眼が此の電燈に注がれる時、他のものは其強さを失ふ。」
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