今和次郎・吉田謙吉著「考現學採集【その46】」(1931)

1931(昭和6)年12月に建設社から発行された「考現学採集:モデルノロヂオ」(今和次郎・吉田謙吉著)の「東京某暗黒街分析」(新井泉男)より、「私娼街表通の家並商店調査圖」です。某暗黒街と言っておきながら続く看板の図などからここが「玉の井」であることがわかります。売春が地域を限って合法だった時代に、その外側で非合法に営業していた銘酒屋、即ち私娼窟が並んでいた街です。永井荷風の「墨東奇譚」で現在もその雰囲気を知ることができます。
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