尾崎三吉著「ポートレートの写し方【その18】」(1939)

1939(昭和14)年9月にアルス社から出版された尾崎三吉著「ポートレートの写し方」より作品18です。「堀切の菖蒲園で見つけた下町娘。花が咲くにはまだ少し早かつた。しかし,眼もあやな碁盤縞の着物が,ゆらりと飜るたびにあたりがパツと明るくなるのだ。彼女の歩むところに,花が咲いてゐるやうだつた。そしてつくづく花の咲いてないのを喜んだのである,……彼女のためにも,菖蒲のためにも……。」
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昭和モダンとは日本の1920〜30年代における和洋折衷の市民文化です。私が手に入れた昭和モダンなガジェットを気の向くままに紹介していきます。