旧相互無尽會社ビル
女優「高峰秀子」
絵葉書「丸の内ビルヂング」
絵葉書「東京髙等工藝學校」(1924)
小津安二郎紹介展示(古石場文化センター)
女優「及川道子」
湘南電鐵「觀梅のたより」パンフレット(1933)

湘南電鉄(現在の京浜急行横浜駅以南)の観梅パンフレットです。京浜急行の沿線は梅の名所が多かったようです。いつ頃のパンフレットか推理してみると、湘南電鉄と京浜電鉄が接続して相互乗り入れ運転をしているので1931(昭和6)年12月以降、京浜電鉄の始発が品川駅ではなく、高輪駅になっていることから、1933(昭和8)年4月以前ということになります。つまりこのパンフレットは1932年か1933年のシーズンのための物であることがわかります。裏面の案内文も付けておきます。
「観梅のたより/三春の行楽は先づ探梅から…/庭先の日陰の残雪が、何時消ゆることもなく消え、軟かい土肌を破って可愛い若草の萌芽、/早南枝の梅花数輪、/小鳥の声も朗かに湘南の地一帯は暖かい春が訪れました。/ほゝ笑まんばかりの陽光、微風、百花に魁けて梅花の馥郁たる香気は三浦半島一面に漂ふて居ります!/初春の郊外、御家族連れ探梅をかねての御散策、御清遊には史蹟に富み風光明媚の当社沿線へ…。」
絵葉書「銀ブラ人種/柳・ビル・気球」
「今和次郎 採集講義」展(パナソニック電工汐留ミュージアム)
女優「桑野通子」
川端康成「浅草紅團」(1930)
「村山知義の宇宙」展(神奈川県立近代美術館葉山館)
「藤牧義夫」展(神奈川県立近代美術館)

神奈川県立近代美術館本館で3/25まで開催されている「生誕100年 藤牧義夫展−モダン都市の光と影」に行ってきました。藤牧義夫氏は1929(昭和4)年に上京し、1935(昭和10)年に24才の若さで失踪するまでのわずかな期間に、主に版画で活動した画家です。昭和初期のモダンな都市風景を鋭い線で表現する独特な画風で、最近再評価が著しい方です。また隅田川の両岸を視点を自由に変えながら連続的に絵巻物に線画で写実的に表現している絵巻物でも有名で、この作品は長大なパノラマ写真を見るような一種異様な作品です。それぞれの作品には独創と才能が感じられ、24才の若さで作品が途切れてしまったことが大変惜しまれます。その後の行方は現在に至まで全く知られず、いったい何があったのでしょうか。
女優「田中絹代」
万年カレンダー付き卓上メモ(1930)
広告マッチラベル「花王石鹸」
映画「非常線の女」小津安二郎監督作品(1933)

1933(昭和8)年公開の松竹映画「非常線の女」より、赤坂のダンスホール「フロリダ」でのダンサーのテスト風景だそうです。この映画は小津安二郎監督、田中絹代主演の無声映画で、昼間はタイピスト、夜はギャングの情婦という田中絹代の違和感が面白い。当時の最先端モダン都市生活を見ることができます。ちなみに今でもDVDは手に入ります。このスチル写真に配信記事が付いていたので全文を転載します。
【松竹では春の新作「非常線の女」を撮影中だがその一シーンに登場すべき眉目型美はしのダンサー五六名を是非懇望したいと赤坂のフロリダに申入れたので二十四日午前十一時同ホールで大掛りなテストをやつた、松竹側からは大谷社長、城戸所長、田中絹代ナンテ幹部所から下回りまで總出動、フロリダでも百六十名の美姫中から選り抜きの綺麗ところを集めて津田支配人初め大童だ
寫眞は
一、銀幕に上映されるダンサーのテスト】
兌換紙幣と不換紙幣
バウハウスのデスクライト
Zeiss-Ikon SuperNettel
日本放送協會(東京)ラヂオ聴取章
ラッパ型スピーカー(山中製作所製)
現代大衆文学全集「円本」
Zeiss-Ikon Kolibri
真空管式の縦型ラジオ

真空管式のラジオです。形状は1935(昭和10)年前後に流行った縦型のキャビネットで、真空管4本を使った所謂並四ラジオです。全くメーカー名がないこと、中身が木製のシャーシであることなどから、町の電気屋さんや好事家の手作りラジオである可能性があります。当時は自作する方も多かったので、このようなキャビネットだけでも売っていたそうです。写真の機械は通電可能ですが発振が激しく、かすかに感度はありますが、実用には巨大なアンテナが必要かと思われます。戦前のラジオのデザインの主流は、ラッパ型のスピーカーが別に付く平型から、上部が丸いダルマ型、ここで紹介したアメリカで流行っていた縦型を経て、スピーカー部とダイヤル部が横に並んだ横長のデザインに落ち着きます。日本のラジオ放送の開始は1925(大正14)年ですので、昭和初期のラジオはまさに昭和モダンな最新のコミュニケーションツールなわけです。
レコードキャビネット
Super Ikonta 530/2 (Zeiss-Ikon)

ドイツのツァイスイコン社製、Super Ikonta 530/2です。120ロールフィルムを6x9cm版で使用する所謂中判カメラです。レンズはTessar 10.5cmで開放f=4.5、シャッタースピードは1/400までで、フォーカス連動距離計付きです。このタイプの蛇腹式カメラはバネ仕掛けのスイッチ一つで折り畳まれた状態から撮影可能状態に設定されるため、スプリングカメラとも呼ばれています。スプリングカメラに距離計が付いた最初の物ではないでしょうか。1934(昭和9)年製です。8枚撮りですが、6x4.5cm枠を設置することにより、マクロで二倍の16枚撮ることもできます。さすがに6x9版ともなると大変描写が細かく、トリミングして引き延ばしても問題ありません。ただ、使用する120フィルムはまだ現役ですが、いつまで供給されるか不安です。